マネージド専用サーバーのおすすめ5選│2024年

マネージド専用サーバーは安くないものの、信頼性、セキュリティ、パフォーマンスが高いため値段相応の価値があります。重要なのは、約束通りのサービスを提供しているレンタルサーバープロバイダを選ぶこと。うまく選べば、サーバーの設定、保守運用、セキュリティなど、手間のかかる技術的な作業を自分で行わなくても専用サーバーのパワーを活かすことができます。

ホスティングサービスを選ぶ際は、インフラが優秀で、プロジェクトに必要なリソースが確保できることはもちろん、パフォーマンスとカスタマーサポートの評判にも注目しましょう。最高峰のマネージド専用サーバーなら、必要なリソースに応じてプランをスケールできるため、仕様のニーズが変わっても柔軟に対応できます。

この記事では、多数のマネージド専用サーバーを検証し、業界トップクラスのサービスを厳選しました。高品質サービスを5社紹介しますが、なかでも一番おすすめの「Liquid Web」はトップクラスのサーバー技術、高度なセキュリティプロトコル、稼働率100%保証、手厚いサポートを提供しています。プレミアムサービスなのでコストもそれなりに高いものの、優秀なサーバー管理サービスを提供しているためお金を投じる価値は間違いなくあります。

おすすめのマネージド専用サーバーの選定ポイント

この記事では、次の重要ポイントに注目しておすすめのマネージド専用サーバーを選びました。

• 保守運用のレベルが高い。「マネージド」が何を意味するかはウェブホスティング事業者によって異なるため、どのような管理作業を任せられるかきちんと把握する必要があります。基本的なメンテナンスとサポートを行う業者もあれば、コントロールパネルなどのサードパーティアプリのサポートも提供しているものもあります。この記事で紹介するホスティング事業者はサーバー保守運用をしっかりサポートしてくれるため、サーバー管理に時間を取られずにプロジェクトやビジネスに力を入れることができます。
• リソースが豊富でスケーラブル。高額なマネージド専用サーバーを使うのですから、プロジェクトで必要となるリソースが割り当てられるのか確認しなければなりません。この記事に掲載されているサービスは幅広いリソースを提供しているため、あらゆる規模のプロジェクトのニーズに応えることができ、要件に応じてサーバーをカスタマイズできるものがほとんどです。
• 最高のパフォーマンス。パフォーマンスを向上するため、どのサービスも最新のサーバー技術とソフトウェアを導入しており、SSD/NVMeストレージを提供しているほか、複数の大陸にデータセンターがあり、コンテンツデリバリネットワーク（CDN）に対応しています。サービス品質保証制度（SLA）もあり、少なくとも99.9%の稼働率が保証されています。
• 妥当な価格。マネージド専用サーバーのコストが高いのは当然ですが、コスパは企業によって異なります。この記事では、幅広い予算に適したサービスを紹介します。

1. Liquid Web：高品質なフルマネージドマネージド専用サーバー

Liquid Webのマネージド専用サーバーは割高ですが、その分サーバーの仕様も優秀です。エントリーレベルのプランのスペックを見てみると、プロセッサはIntel Xeon E-2334、メモリは16GB、SSDストレージは480GBが2つ、転送量は8TBとなっています。また、SSDバックアップディスクが2TB含まれ、250GBのAcronis Cyberバックアップが追加されます。アクセス数の多いサイトや小規模なアプリには十分ですが、大規模なプロジェクトにはIntel Xeon Gold 6226Rなどのよりパワフルなプロセッサが利用可能な上位プランのほうが良いかもしれません。

Liquid Webのサポートは「コアマネージド」と「フルマネージド」の2段階あります。コアマネージドの場合、コアウェブサーバーソフトウェア（Apache、PHP、MySQL、FTP、SSH）のインストールとサポートが含まれますが、コントロールパネルとサードパーティソフトの管理は自分で行うことになります。フルマネージドサービスでは、ほぼすべてのサーバー管理作業を任せられるほか、コントロールパネルソフト（cPanel、Plesk、InterWorx。前者2つは日本語で利用可能）とWordPressのサポートが含まれます。

Liquid Webのデータセンターはアメリカとヨーロッパ（オランダ）に立地しています。スペックはほぼ同じであるにもかかわらず、ヨーロッパの専用サーバーのほうがアメリカよりはるかに高額です。

特徴

• プロフェッショナルサポート。Liquid Webのデータセンターには公認技術者が常駐しており、Red Hat Linux、Microsoft、Juniper、Ciscoのエキスパートが電話での問い合わせに応じてくれます。サポートにはメンテナンスやセキュリティ、サーバーの積極的なモニタリングなどが含まれ、24時間年中無休で利用可能です。Liquid Webは、電話とライブチャットは59秒以内、メールチケットは59分以内に一時応答することを保証しています。
• Windowsサーバーホスティング。他社はLinuxベースのOSしか提供していないことが多いですが、Liquid WebならサーバーにWindowsをインストールできます。ただし、プランの料金が高くなる可能性があることに注意しましょう。
• プランをカスタマイズ可能。専用サーバーの全プランにServerSecure、DDoS対策、Cloudflare CDNが含まれ、高度なセキュリティツールやコントロールパネルのライセンスを購入することも可能です。PCIコンプライアンススキャン、ファイアウォール、ウェブアプリの保護、メールホスティングなど、さまざまなアドオンも選べます。
• 稼働率100％を保証。稼働率保証のほかにも、Liquid Webのサービス品質保証制度によると、サーバーが停止した場合は停止時間の10倍分の料金がクレジットとして返金されます。

Liquid Webの詳細レビューをご覧ください。

2. InterServer：手頃でカスタマイズ性の高い専用サーバー

InterServerのマネージド専用サーバーは多数のプランがあり、プロジェクトに合わせてパーソナライズできます。マネージドサービスにはハードウェアのサポートだけでなく、システム／コントロールパネルの再インストール、ウェブ、メール、DNS、FTP、SQLサーバーのメンテナンスが含まれます。Windowsの再インストールにも対応していますが、それ以外は有料サポートが必要です。

カスタマイズ可能なサーバーの料金は$67.00～で、InterServerはこの記事で最も手頃なプロバイダとなっています。この価格でサーバーをレンタルする場合、プロセッサはAMD Ryzen 3600X Z、メモリは64GB、SATAストレージは2TB、転送量は150TBです。しかし、ストレージと転送量は増やせるため、「最初は安く始めて、プロジェクトが拡大するにつれてスケールアップしていきたい」という方に向いています。

InterServerのプランはすべてカスタマイズできますが、どの程度カスタマイズできるかはプランによって異なります。下位プランではOSとハードドライブを変更でき、ストレージと転送量を増やすことも可能です。しかし、より多くのリソースが必要になることが予想されるのであれば、メモリも増やせる上位プランを検討したほうが良いでしょう。

特徴

• サーバーを迅速にデプロイ。同時に複数の仮想マシンを実行したい場合、InterServerの「Rapid Deploy Servers」を検討しましょう。これらのサーバーは15分以内に使えるようにフォーマットされています。
• 高パフォーマンスなNVMeストレージ。サーバー構成について、NVMeストレージ容量は最大4TBから選べます。料金は高くなりますが、アクセス数の多いサイトを管理する場合は値段相応の価値があります。
• 複数のOSが利用可能。Linux、Centos、Gentoo、Ubuntuなど、InterServerでは複数のOSから選べます。少額の追加料金が発生しますが、WindowsまたはCloudLinuxも利用可能です。
• 稼働率99.9％を保証。InterServerがこの保証を守れなかった場合、ケースバイケースでクレジットとして返金されます。しかし、クレジットが月額基本料金の50%以上を超えることはありません。

詳しくはInterServerの完全レビューをご覧ください。

3. A2 Hosting：パフォーマンスが強化されたCPU搭載のマネージドサーバー

A2 Hostingは7つのマネージド専用サーバーを提供しています。どれもカスタマイズ性が高く、メモリとストレージ／バックアップドライブを追加したり、OSをCloudLinuxに変更したり、ニーズに最適なcPanel Premierバージョンを選択したりできます。ただ、A2 Hostingが宣伝している料金は2年プランの割引価格ですが、もともと割高で、プランを変更すると全体のコストがさらに高くなってしまいます。

A2 HostingはIntel XeonとAMD EPYC CPUの両方を提供しています。「Turbo Boost」サーバーではLiteSpeedが実行されています。LiteSpeedは、従来的なApacheウェブサーバーより読み込みが速く、リソース使用量の低い軽量なソフトウェアです。LiteSpeedを利用するには上位プランが必要となりますが、アクセス数の多いWebサイトやリソース使用量の多いプロジェクトに適しています。

A2 Hostingのデータセンターはアメリカに2施設、アジア（シンガポール）とヨーロッパ（アムステルダム）にそれぞれ1施設あります。ただし、専用サーバーはミシガン州に位置しています。北米以外でWebサイトが高速で表示されるようにしたい場合は向かないかもしれません。

特徴

• HostGuardでサーバー管理。ハードウェア、ソフトウェア、セキュリティに関することはすべてA2 Hostingのサポート担当者に任せられます。また、すべてのコアソフトウェアを常に最新版に更新してくれます。「Smart System Notifier」がサーバーをモニタリングし、問題が発生した場合はサポート担当者に通知する仕組みになっており、利用者が問題に気付く前にA2 Hostingが対処してくれることも少なくありません。
• NVMeストレージが利用可能。A2 HostingのTurbo CPUサーバーにのみ含まれますが、どのサーバー仕様を選ぶかによってNVMeストレージは最大2TBとなります。
• 返金保証が長い。この記事に掲載されている他社サービスとは違い、A2 Hostingの専用サーバーは30日間返金保証付きです。
• 稼働率99.9％を保証。月の停止時間が0.1%を上回った場合、その月の料金の5%がクレジットとして返金されます。

A2 Hostingの詳細レビューをご覧ください。

4. Hostwinds：冗長データストレージ付きのカスタマイズ可能なサーバー

Hostwindsは10のマネージド専用サーバーを提供しており、自由にカスタマイズできるのが特徴です。サーバーのプロセッサは最大2つで、どれを選ぶかによってコア数は最大16コアとなります。ほとんどのサーバーでは、メモリを追加したり、サーバードライブを選んだり、5つのOS（Windows、CentOS、Ubuntuなど）から選んだりできます。

冗長性を持たせ、パフォーマンスを向上したい場合、HostwindsではRAID構成を選ぶことも可能です。RAIDレベルを選択するには複数のストレージディスクを選ばなければなりませんが、料金がかなり高くなります。パフォーマンスを重視するのであればその分の価値は間違いなくあります。サーバーの仕様によって複数のRAIDレベルが利用可能です（最大60）。

専用サーバーではフルマネージドサポートを受けられます。ハードウェアのメンテナンスからcPanelのオプションや設定まで、幅広い作業をHostwindsにお任せできるのがポイントです。また、バックアップは毎晩行われ、サーバーのモニタリングとトラブルシューティングも含まれます。テクニカルサポートチケットを通して24時間いつでもサポート担当者に問い合わせられます。

特徴

• インフラが強い。Hostwindsのデータセンターはアメリカに2施設、アムステルダムに1施設あり、冗長スイッチ、冗長コアルーター、パスの自動再ルーティングなど、万が一のトラブルにしっかり備えてあります。
• SSDストレージが利用可能。HDDストレージは全プランで1TBとなっていますが、格安で1ディスクにつき最大1TBのSSDストレージを追加できます。
• 複数のOSに対応。サーバーを構成する際、Linuxベースの複数のOSとWindowsから選べます（後者は少額の追加料金が発生します）。
• サービス品質保証制度に裏付けられた稼働率保証。Hostwindsは稼働率99.9999％を保証しています。サーバー稼働率がこれを下回った場合、影響を受けた日数分の料金がクレジットとして返金されます。

Hostwindsの完全レビューで詳しくご覧ください。

5. FastComet：世界中の専用サーバーから選ぶことができ、スケーラブル

FastCometは4つのマネージド専用サーバープランがあり、仕様は最初から決まっているためあまりカスタマイズできません。プランの仕様がニーズに合えば、すぐに始められます。サーバーのCPUコア数は2～16コア、メモリは4～32GB、SSDストレージは80～640GB、転送量は4～7TBとなっています。他社と比べるとFastCometはリソースが少なめですが、アクセス数の多いサイトや小規模な再販事業者には十分です。

FastCometの専用サーバープランを選んだら、クライアントダッシュボードから簡単にスケールアップ・スケールダウンできます。アップグレードは差額を支払うだけでOKで、未使用リソースが多い場合、ダウングレードするのも簡単です。差額がアカウントにクレジットとして返金され、今後の請求料金を支払うために使えます。

他社はアメリカとヨーロッパにしかデータセンターがないことがほとんどですが、FastCometはアジアとオセアニアなど世界中に11施設のデータセンターを展開しています。中南米、西・中央ヨーロッパ、中東、南太平洋、東アジアなどの地域で高いパフォーマンスを実現するよう、データセンターは戦略的な立地に建っています。

特徴

• フルマネージド専用サーバー。FastCometはサーバーの設定、メンテナンス、セキュリティのすべての側面について24時間年中無休サポートを提供しています。
• 高速でサーバーをデプロイ。FastCometなら数分でサーバーが利用可能になります。何時間も待つ必要はありません。
• SSDのみのストレージ。この記事で紹介した多くの企業はHDDストレージを提供しており、SSDも有料で利用できますが、FastCometが提供しているのはSSDストレージのみで追加料金は発生しません。
• 稼働率99.9％を保証。停止時間が発生した場合、サーバーが1時間停止するごとに月額料金の10%がクレジットとして返金されます（最大100%）。

詳しくはFastCometの完全レビューをご覧ください。

プロジェクトに最適なマネージド専用サーバーを選ぼう

この記事では一流のマネージド専用サーバーを紹介しました。結局のところ、ニーズに最適なものがどれか判断するのはあなた次第です。

高品質なマネージド専用サーバーが必要で予算が許す場合は Liquid Webがおすすめです。最高レベルのマネージドサービスを提供しており、リソースが豊富で、複数のコントロールパネルに対応しており、パフォーマンスの質を重視しています。

自由にカスタマイズでき、パワフルなAMDサーバーを格安で利用したい場合、InterServerを選ぶと良いでしょう。幅広いリソースを利用でき、複数のOSに対応しているほか、プロによるマネージドサービスを受けられます。

最後に、大規模なプロジェクトに取り組んでいてパフォーマンスが最優先という場合はA2 Hostingを選びましょう。フルマネージドサービスを提供しており、Intel XeonやAMD Ryzenより優秀なAMD EPYCプロセッサを採用しています。

よくある質問

フルマネージド専用サーバーとは？

フルマネージド専用サーバーは、自分専用のサーバーをレンタルし、ハードウェアとソフトウェアの保守運用はお任せできるサービスのことです。ソフトウェアの更新、トラブルシューティング、セキュリティ、サーバーの主な構成はホスティング事業者が行ってくれます。サードパーティアプリに対応しているサービスもあります。

一番おすすめの専用サーバープロバイダは？

一概には言えません。マネージドサービスとインフラの質の高さを重視するならLiquid Webが良いでしょう。一方、コストを優先する場合はInterServerのほうが良いかもしれません。サーバーの要件と予算を検討して選びましょう。

VPSと専用サーバー、おすすめはどっち？

VPSは中規模なWebサイトやeコマースプラットフォームに適しており格安ですが、大規模なプロジェクトには専用サーバーのほうが良いでしょう。専用サーバーではリソースが他の利用者と共有ではないため信頼性と安全性が高く、プロジェクトの要件に合わせてカスタマイズできます。サーバー構成に自信がない場合はマネージド専用サーバーを選びましょう。

マネージド専用サーバーの料金の目安は？

マネージド専用サーバーの料金はプロバイダとサーバースペックによります。月額料金が数百ドルのサービスもありますが、より格安なサービスを提供している企業もあります。