Dreamhostの評判：格安レンタルサーバーの性能は? 2025 年

優れた格安レンタルサーバーですが、他社のほうが良いかもしれません

DreamHostは英語とスペイン語に対応しているアメリカのレンタルサーバー事業者で、共有レンタルサーバー、VPS、クラウドサーバー、専用サーバーを提供しています。WordPressとWooCommerce向けのマネージドクラウドホスティングサービス「DreamPress」も提供しており、アクセス数が急増してもサイトの表示速度と稼働率が安定するよう最適化されています。

エコ活動をほとんどアピールしていませんが、DreamHostは環境への取り組みを積極的に行っています。風力発電プログラムと提携し、冷却や電力効率の高いインフラを採用しているほか、クリーンエネルギーに依存しています。また、リモートワーク、ペーパーレス化、ビデオ会議を推進し、不要な排出や紙消費の削減に取り組んでいます。

格安レンタルサーバーですから、DreamHostならコストを抑えることができます。また、主張通り、手間のかからないサービスです。筆者が実際に試したところ、加入からWordPressのインストール、サイト作成まで、すべて簡単で、操作しやすいと感じました。サポートにもストレスなく相談できました。

しかし、DreamHostのプランは重要な機能を欠いているのが気になりました。セキュリティツールは別料金がかかりますし、DreamPress以外のプランでは、コンテンツデリバリーネットワーク（CDN）やバックアップを自分で管理しなければならず、それらの費用も自己負担です。結局のところ、追加の手間がかかります。

「安いレンタルサーバーだから当たり前だろう」と思うかもしれませんが、そうではありません。他社の格安レンタルサーバーなら追加料金は発生しません。例えば Hostingerの同価格帯のホスティングプランでは、上記すべての特徴が無料で含まれます。他社より若干安いとはいえ、最終的にはDreamHostのホスティングサービスはコスパが低いと感じました。

必要最低限の機能は揃っているものの、もう少し欲しいところ

DreamHostのホスティングプランはドメインが1年間無料で、一部のプランではドメインプライバシーが含まれるなど、いくつかの特徴があります。しかし、重要なセキュリティ機能やキャッシング機能を欠いているのは気になります。

例えば、DreamHostはCDNやバックアップツールのアドオンをまったく提供していません。また、有料でDreamShieldセキュリティは利用可能ですが、共有レンタルサーバーの割引価格と同じくらいのコストがかかります。

DreamHostアカウントのバックアップ

DreamHostは無料または有料のサイトバックアップツールを提供していませんが、バックアップサービスはあります。緊急時に備えてサイトのファイルとデータを自動的にバックアップしてくれるのです。しかし、DreamHostによると、これは保証されているわけではなく、バックアップしたファイルにアクセスしたり編集したりすることもできません。データを安全に保管するには、自分でバックアップを行うよう推奨しているほどです。

DreamHostアカウントは30日ごとに手動でバックアップできます（サイトのバックアップとは異なります）。これにはFTPユーザー、メールボックス、MySQLデータベースが含まれ、ファイルをダウンロードして自分のパソコンに保存しておくことが可能です。

かなり高価格なDreamPress WordPressホスティングプランでは、高度なバックアップツールが利用できます（オンデマンドバックアップやワンクリック復元など）。他のプランにこれらのツールが含まれない、利用できないのは疑問です。

メールアカウントは無制限

共有レンタルサーバープラン（Unlimited版）、DreamPressプラン、VPSプラン、専用サーバープランでは、メールアカウントをいくつでも無料で作成できます。スターター版の場合、メールアカウントは有料ですが、1アカウントにつき数ドルで、メールボックスは最大5つ、ストレージ容量は25 GBとなっています。

DreamShield保護とSEOツールキットのアドオン

DreamHostでは、セキュリティは追加料金がかかります。DreamShieldセキュリティスイートには、ウェブアプリケーションファイアウォール、自動スキャン、マルウェア検出、通知など、必要なものがすべて揃っています。しかし、DreamShieldは高価格で、ハッキングされたサイトの回復は含まれません。これは別売りです。

DreamHostはSEOツールキットを提供しており、パーソナライズされたチェックリストに従ってSEO対策を進めることができます。このキットには、検索エンジンへの自動提出やサイト審査など、初心者向け機能が含まれます。キーワードを追跡したり、競合サイトの調査を行ったりすることも可能です。

有料のProサービス

DreamHostは、有料の移行サービスなどのProサービスを提供しています。例えば、カスタムサイトのデザイン設計、ハッキングされたサイトの修復、SEOマーケティング、ウェブ開発、サイト管理サービスなどです。

サイトが成長したときに特定の作業を依頼したい場合に便利なサービスです。しかし、どれもホスティングプランには含まれず、有料であることに注意しましょう。つまり、DreamHostは他社が無料で提供しているサービスの多くを提供していないのです。

DreamHostの特徴まとめ

DreamHostの最大の強みは使いやすさ

DreamHostの魅力の1つは、初心者でも使いやすいこと。DreamHostを試した際、ほんの数分で登録できました。これまで多数のレンタルサーバーを検証してきましたが、ここまで短時間で簡単にサインアップできるサービスはなかなかありません。プランを選び、ドメインを追加し、支払うだけでした。

DreamHostは独自のコントロールパネルもあります。操作しやすく、cPanelなどのサードパーティパネルとは違ってサーバーリソースを消費しません。プラットフォームからWordPressを直接インストールできますが、インストールは通常より時間がかかりました。

DreamHostでアカウントを新規作成

DreamHostでは、1つのページから共有レンタルサーバー、WordPress、VPSプランのいずれかを選べるため、効率良くサインアップを進めることができます。ホスティングタイプの上にあるドロップダウンメニューをクリックし、1つ選択します。

筆者はDreamHostの共有レンタルサーバー（Unlimited版）の年間プランに登録しました。コストはStarter版の年間プランと同じです。このプランは無料ドメインの対象で、チェックアウト時に選択できます。このステップはスキップでき、既存のドメインを追加することも可能です。次に、支払いページで個人情報（住所、電話番号、メールアドレスなど）を入力します。

PayPalで支払う場合、DreamHostはPayPalウォレットの情報を自動入力してくれます（登録プロセスの時間を短縮できます）。PayPal以外にも、主なクレジットカードとデビットカードで支払えます。支払いページにはアドオンの一覧があり、Google Workspace、DreamShield Protection、DreamHost SEOツールキットなどから選べます。最初から選択されているのはDreamShieldだけです。

この時点でアカウント登録を求められますが、Googleアカウントでサインインすることもできます。支払いを行ってパスワードを設定すると、すぐにダッシュボードにログインできます。

共有レンタルサーバーの場合、データセンターの場所は選べませんが、これは普通です。サポートに問い合わせれば、アシュバーン（バージニア州）またはヒルズボロ（オレゴン州）のデータセンターに変更できます。データセンターはアメリカにしかありません。

ドメイン接続とWordPressのインストール

ドメインを購入したか、他社から移管した場合、DreamHostプランに接続されているはずです。DreamHostのネームサーバーを指定しなければならないかもしれませんが、通常は登録後にドメインを変更する場合のみです。無料と有料のドメインは、.com、.info、.online、.org、.netなど多数の拡張子から選べます。

サイトのSSL証明書はデフォルトでインストールされていませんが、[Websites] > [Secure Certificates]の順に進むとインストールできます。Let’s Encrypt証明書は無料ですが、有料のSectigo証明書を購入したり、自分の証明書をインポートしたりすることも可能です。

どのプランでも（共有、VPSを含む）、WordPressはDreamHostのホスティングパネルからインストールできます。インストールでは、ドメインまたはサブドメインの選択、サイトの種類（地元企業、ブログ、ポートフォリオなど）の選択、およびプラグインのインストールなどを行います。WordPressのインストールには5分かかりました。おそらくプラグインやサイトテンプレートを追加でインストールしたからでしょう。

DreamHostのコントロールパネルからWordPress管理ダッシュボードに直接ログインできます。パスワードを入力する必要はありません。次に、ZipWP AIサイトビルダーまたはスターターテンプレートを選んでサイトを作成するよう求められます。あるいは、WordPress管理ダッシュボードを終了し、サイトファイルをアップロードすることもできます。

独自のダッシュボード

DreamHost独自のコントロールパネルは、cPanelのような人気のあるサードパーティパネルより使いやすいと考えている方は多いようです。筆者も同感でした。すべてのオプションが左側のメニューに表示されるため、迷うことはほとんどありません。検索バーを使うと必要なツールや設定にすぐにアクセスできるため、時間を節約できます。

さらに、コントロールパネルはすべてのDreamHostホスティングアカウントに無料で含まれるため、追加でライセンス料を支払う必要はありません。ここでは、SSHへのアクセス、cronジョブの設定、WordPressのインストール、メールアカウントの作成などができます。非常に多機能です。DreamHostのサーバー上でホスティングされているため、自分のサーバーリソースは消費しません。自分のホームページにより多くのリソースを使えるわけです。

AIビジネスアドバイザー

ワークフローにAIを取り入れているレンタルサーバー事業者が増えていますが、DreamHostもその1つです。DreamHostの場合、チャットボットにAIが組み込まれています。DreamHostのAIビジネスアドバイザーは、サイトやビジネスを成長させることについて質問に答えてくれます。これもユーザビリティを高めるための工夫ですね。

試したところ、AIビジネスアドバイザーはホスティングに関する基本的な質問に対応できることが分かりました。例えば、CDNの追加方法やメールアカウントの設定方法などです。よくある質問集を探したりDreamHostの充実したナレッジベースを検索したりすることもできますが、AIビジネスアドバイザーに聞けるのは便利です。

無料のWordPressサイト移行プラグインツールと有料の移行

DreamHostは無料のウェブサイト移行サービスを提供していません（1サイトにつき99ドル～と割高です）。しかし、DreamHostの自動移行プラグインを使うと、既存のWordPressサイトまたはマルチサイトネットワークを無料で移行できます。

DreamHostホスティングプランを購入し、WordPressをインストールした後、ガイドに従ってサイト移行を行えます。移行できるサイト数は制限されていません。ただし、複数サイトを運用できるUnlimited版DreamHostプランに加入した場合に限ります。

また、DreamPressプランは例外で、プロフェッショナルサイト移行サービスが無料で含まれます。

アメリカとヨーロッパでは高速。他の地域ではイマイチ

アメリカ以外のデータセンターはありませんから、「DreamHostは米国内での利用にしか向かないのでは？」と思ったのですが、パフォーマンステストを実施した結果、そうでないことが分かりました。CDNなしでもDreamHostはアメリカ大陸とヨーロッパで高パフォーマンスだったのです（ブラジルなど米国から遠い国でも）。

しかし、オーストラリア、アジア、太平洋地域では、イマイチの結果となりました。これらの地域では、検証用サイトを読み込むのに約2.5〜3.5秒かかったのです。DreamHostはこれらの地域にデータセンターがありませんから、改善するにはCDNを導入するしかありません。

GTmetrix

GTmetrixのテストで、DreamHostの評価は「B」でした。ページが完全に表示されるまでの時間は平均で1.7秒だったようです。改善の余地がありますが、全体的に満足できます。

モニタリング中、サイトの表示時間が上下したように見えますが、0.5～1秒程度で、週末に限ったことではないようです。表示時間が急上昇したのはピーク時の正午から夕方でした。

GTmetrixグローバルスピード

GTmetrixの結果から分かるように、米国の他の地域でもパフォーマンスは良好でした。データセンターはバージニア州とオレゴン州の2か所にありますから、期待通りの結果です。

GTmetrixのイリノイ州サーバー（シカゴ）でサイトを毎時モニタリングしました。アメリカの他の都市と比べて低スコアなのはそのためですが、ほかの州でも、長期間モニタリングすると同様の結果が予想されます。

イギリス、中央ヨーロッパ、日本でも同じくらい高パフォーマンスでした（米国に比較的近いためでしょう）。しかし、オセアニア、東南アジア、および西ヨーロッパではパフォーマンスが低めでした。

UptimeRobot

筆者の検証中、DreamHostの稼働率は100％でした。また、稼働率100％を保証しているため、停止時間が発生した場合、1時間停止するごとに1日のホスティング料金の相当額を返金してもらえます。

ただし、最大額は、毎月、毎年、3年ごとに支払う更新料金の10%です（停止時間にかかわらず）。

役立つサポート。ただしアクセスするには辛抱強さが必要

DreamHostでは24時間年中無休のサポート窓口が複数あります。

• チャットボット
• ライブチャット
• チケット
• AIビジネスアドバイザーチャットボット
• コールバック（主に英語。希望に応じてスペイン語）

最初、ライブチャットらしきものをクリックしたのですが、問い合わせ内容を入力するとボットであることが分かりました。ヘルプ記事を提案しただけだったのです。「サポートに連絡する」ボタンが表示されたのでクリックすると、ダッシュボードのチケットを通して問い合わせるエリアにリダイレクトされました。ここでチケットを送信するか、「今すぐ担当者とチャットする」ボタンをクリックできます。私は後者を選びました。

対応してもらえるまで待たなければなりませんでした。コールバックをリクエストすることもできます。しかし、DreamHostは問い合わせ件数を最小限に抑えるためにサポート機能を効率化したようです。見方によってはメリットにもデメリットにもなり得ます。ユーザーは苛立ちを感じる可能性がある一方で、ヘルプセンターを見れば解決できるような問い合わせは減るのでしょう。数分後、ライブチャット担当者に繋がりました。

それでも全体的にサポートは良好で、包括的なナレッジベース、自動チャットボット、チケットとコールバックが利用できます。AIビジネスアドバイザーチャットボットも、基本的なリクエストには役立ちます。ライブチャット担当者は非常に親切で、問い合わせ内容と関連のあるサポートガイドを案内してくれました（DreamHostのナレッジベースは英語とスペイン語で利用可能です）。

アメリカやヨーロッパ以外でサイトが高速で表示されるよう最適化する方法についても、チケットで聞いてみました。チケットの対応時間はそれほど長くなく、ライブチャットと同様、数分待つだけでした。おそらく、チケット担当者はライブチャット担当者と同じスケジュールか、両方を担当しているのかもしれません。

加入時は大幅割引が適用されますが、更新料金は割高

割引について、DreamHostはGoDaddyやHostGatorなどの多くの大手企業を凌ぐプロモーション価格を提供しています。特に、共有レンタルサーバーのスタータープラン（1サイト用）とUnlimitedプラン（サイト数無制限で無料メールアカウントを含む）は、年払いだと同価格です。つまり、より優れたUnlimited共有レンタルサーバープランを選ぶとオトクです。

共有レンタルサーバープランの3年契約は割引の対象ですが、Unlimited版のほうが月額料金が1ドル高くなります。とは言え、割引価格がもっと長く続きます。共有プランは大幅割引が適用されていますから、更新後にはコストが3〜5倍高くなることに注意してください。

DreamHostは30日間返金保証を提供しています。VPSと専用レンタルサーバーの場合、返金されるのは未使用のサービス分のみです。初回購入時だけでなく、更新するたびに30日以内にキャンセルすれば返金してもらえます。共有レンタルサーバーとDreamPressクラウドサーバーでは、最初の30日以内にキャンセルすると、全額が返金されます（月払いでも）。共有レンタルサーバーの場合、保証期間は97日と非常に長いのは驚きです。